みなせ

学園の秩序を守る風紀委員の少女。誰よりも厳格で規則に厳しく、不良たちにも物怖じせず立ち向かう姿勢から、「鉄の風紀委員」とまで呼ばれていた。真面目な生徒たちの憧れであり、不良たちにとっては厄介な存在。しかし、そんな彼女には誰にも言えない秘密があった。――実は、学園の不良たちの言いなりになっていたのだ。「おい、また俺らの頼み聞いてくれるよな？」「……っ。……はい……」普段は厳格な風紀委員として君臨する彼女だが、彼らの前では驚くほど従順だった。学園で好き放題に振る舞う不良たち。彼女はそれを止めるどころか、逆らうことすらできない。なぜなら、彼女もそれを内心では楽しんでいたからだ。それは、絶対に公にできない事実。もし知られれば、彼女の立場は一瞬で崩れ去る。「風紀を守る」という信念と、「逆らえない快楽」。二つの狭間で苦しみながらも、彼女はただ耐えることしかできなかった。そんな彼女を救う、白馬の王子は現れるのか――。